おかねのこと、わかりやすく

ちばぎん

投資信託の約定日とはいつ?基準価額が決まるタイミングとルールを解説

投資信託を運用するうえで、欠かせないポイントは「約定日」です。

投資信託の購入および売却時には大きく分けて3つの段階があり、「申込日」「取引成立日(約定日)」「受渡日」の順番で取引を進めていきます。 ただ投資家自身が手渡しで取引を進めるわけではないため、「約定日っていつだっけ?」というような疑問を持ってしまう方も多いでしょう。

この記事では投資信託における約定日の取扱いと、基準価額との関係、約定しないケースなどについて解説します。投資信託の約定日について悩んだら、ぜひ最後まで読んでみてください。

公開日:

更新日:2023.04.01

投資信託の約定日とは?

投資信託の約定日(やくじょうび)とは、取引が成立した日のことを指します。

約束が定まると書いて約定なので、「売買する双方の条件(約束)が合致して、取引が成立(定まる)する」と覚えるとわかりやすいかもしれません。

国内資産を対象とする投資信託銘柄では、基本的に平日15時までの申込なら当日約定し、申込日と同日が約定日となります。

対して海外資産(株式・債券等)を対象とする投資信託銘柄では、日本との時差の影響や、異なる休日の影響も約定日に関係してきます。基本的には申込日の翌営業日に約定するのが一般的であるものの、投資信託によって異なりますので、販売会社のウェブサイトまたは窓口で確認のうえ購入しましょう。

基準価額と約定日との関係

約定日と関係の深いのは「基準価額」です。投資家が購入した投資信託が全て約定すると、資産ごとの時価評価額が算出され、基準価額も更新されます。基準価額の概要と更新されるタイミングについてご説明していきます。

基準価額とは

基準価額とは、投資信託を取引する際に指標となる価格のことです。

「投資信託を売買する際の値段」と考えるとわかりやすいでしょう。基準価額は分配金の影響を受けるため、分配金のある投資信託は決算(決算日)で基準価額が下がる仕組みになっています。

基準価額の更新はいつ?

基準価額の計算は毎日1回、運用会社が20:00までに行います。
その情報をもとに、千葉銀行では月曜日~金曜日(祝日、12/31~1/3を除く)の22時頃に基準価額を更新します。

基準価額の更新タイミングは金融機関によって異なり、毎日21時の場合もあれば、20時から順次行われる場合もあります。利用している金融機関の更新タイミングは公式サイト等に記載されているので、気になる方は一度確認してみましょう。

また、夜に申込する場合、更新後の基準価額かどうかがわからないこともあるかと思います。千葉銀行のサイトの場合、直近情報内に「(更新日:2023/○/○)」というように記載していますので、そちらをご確認のうえご購入ください。

約定日と申込日や受渡日の違いとは

冒頭で触れたように、投資信託の取引時には「申込日」「取引成立日(約定日)」「受渡日」という3段階の流れがあります。それぞれの説明は次のとおりです。

<投資信託を取引する際の段階>

名称説明
申込日投資信託の注文を入れた日のこと。通常、15時までの注文は当日、15時以降の注文は翌営業日になります。
取引成立日(約定日)注文が成立した日のこと。一般的には、国内資産を対象とするファンドの場合は申込日と同日、海外資産を対象とする場合は翌営業日になります。投資信託によって異なりますので、注意が必要です。
受渡日売買代金を精算する日のこと。精算は口座内で行われます。買付けの場合は約定日の翌営業日、換金の場合は約定日から2~5営業日後になることが多いですが、投資信託によって異なる場合があります。

取引の流れは次のようなイメージになります。

約定日は投資対象が国内と海外で異なる

投資信託はさまざまな国と地域の資産を投資対象としている商品です。

したがって国内だけを投資対象としている銘柄と、海外市場を投資対象としている銘柄では、約定日が異なります。基準価額の約定日と計算方法について見ていきましょう。

基準価額の約定日っていつ?

一般的に、投資信託の約定日の取り扱いは次のようになっています。

<約定日の取扱い>

  • 国内資産のみを対象とする投資信託…申込した当日が約定日
  • 海外資産を対象にしている投資信託…申込した翌営業日(一部の投資信託では翌々営業日)が約定日

国内取引であれば、申込日と約定日が同日になることが多いため、あまり気にする必要はありません。

しかし海外資産を含む投資信託の場合は翌営業日の約定になるため、注意が必要です。なぜ注意が必要なのかというと、基準価額は約定日の価格が適用されるからです。

例えば、申込した日の夕方に決まる基準価額が10,000円だったとして、翌日は10,500円になったとします。国内資産を対象とする投資信託であれば10,000円で約定しますが、海外資産を対象とする投資信託の場合は翌日の10,500円での約定となります。

このように値動きの激しい相場環境の場合には、約定日のズレによって想定外の価格での取引となってしまう可能性があります。

しかし、もともと投資信託の基準価額は、株式等とは異なり申込みの後に価額が決定されますので、申込みの時点では、いくらで約定するのか投資家には分かりません。

投資信託は、長期投資に向いた商品でありますので、1日・2日の値動きを追うよりも、時間分散や銘柄分散などのリスク軽減を図る方が、良い結果を得られるかもしれません。

あくまでも、これらの約定日は一般的な例で、投資信託によっては異なることもあります。銘柄ごとの約定タイミングは投資信託説明書(目論見書)に記載されていますので、必ず確認しておきましょう。

基準価額の算出方法は?

投資信託の基準価額は、下記の計算式で算出することができます。

<基準価額の計算式>

基準価額=純資産総額÷総口数

投資信託は、「口(くち)」という単位で取引を行います。

株式を1株、2株と数えるのと同じように、投資信託は1口、2口と数えるのが一般的です。投資信託の純資産を全ての口数で割ると、1口あたりの基準価額が算出できます。

純資産とは、投資信託の全資産の中で「投資家に帰属する資産」のことを指します。したがって分配金や信託報酬などの費用は含まれません。多くの投資信託(1口1円で募集を開始した投資信託)では、取引時の基準価額は、1万口あたりの金額が表示されています。

確実な情報は投資信託説明書の中にある

投資信託はファンドによって約定日が異なります。基本的に国内は当日、海外は翌営業日とされていますが、中には異なる銘柄も存在します。したがって確実なのは、購入する投資信託の説明書(目論見書)で確認することです。

投資信託説明書には約定日だけでなく、投資対象としている資産やリスク、取引単位なども記載されています。参考になる情報が非常に多い資料なので、細部まで目を通すようにしましょう。投資信託説明書は、ファンドの申込ページで常に閲覧できるようになっています。

約定しないことが起こるのはなぜ?

投資信託を購入した際、「なぜか約定しない」と感じることがあります。ここでは投資信託が約定しないと感じやすいケースを3つご紹介します。

データがまだ管理画面に反映されていない

投資信託の約定時に不安を感じやすいケースとして、「データ反映までのタイムラグ」があります。特に海外資産を含んでいる投資信託銘柄で感じやすいと思います。

先述したように、海外資産を対象としているファンドの約定は、一般的に翌営業日です。それを知らないまま国内向け銘柄と同様の感覚を持っていると「買ったのに約定しない!」と不安になってしまうのです。

国内資産を対象とする投資信託と海外資産を対象とする投資信託では約定タイミングが異なりますので、注意してください。

休業日に申込した

海外資産を対象とするファンドは、一般的に翌営業日に約定します。しかし申込当日が日本市場や海外市場の休業日の場合、翌々営業日の反映となることがあります。こちらのケースも待っていれば約定しますが、市場の休業日前後は基準価額が変動しやすいため、別の日に申込したほうが無難でしょう。

連休をまたぐ場合は約定価格の変動に注意

長期連休をまたぐ期間に投資信託を購入する場合、約定価格の変動に注意してください。

海外資産向けの投資信託を大型連休前に申し込んだ場合、翌営業日以降に約定することになります。日本市場が止まっていても海外市場が動いているケース(またはその反対)もあり、そのような場合は申込時の基準価額と約定時の基準価額に大きな差が出てしまう可能性があります。

海外資産向けの銘柄は一般的に翌営業日の基準価額が適用されますので、思わぬ高値での購入になることもあります。

このようなリスクを避けるため、特に海外市場が絡む銘柄の購入は、国内・海外の大型連休前は避けたほうが良いでしょう。

約定日を把握して購入しよう

投資信託はさまざまな資産や国を対象とする金融商品ですから、それぞれで異なる取扱いをしていることもあります。一般的には、国内資産向けは当日の約定、海外資産向けは翌営業日の約定ですが、確実なのは投資信託説明書に記載されている内容を見ることです。

約定日をしっかりと確認することが大切です。

千葉銀行では、アプリで投資信託を簡単に購入・売却することができます。アプリならいつでもどこでも購入・売却でき、資産の状況も把握しやすくなっています。これから投資信託を始めるなら、「ちばぎんアプリ」を上手く活用するのがおすすめです。

  • 店頭へ行くのは時間がかかる
  • スマホでサクッと手続きしたい

そんな方に「ちばぎんアプリ」がおすすめです。

ちばぎんアプリなら、以下のメリットがあります。

  • 投資信託口座・NISA口座の開設がオンライン上で完結
  • 最短で申込みの翌営業日に投資信託の口座開設が可能
  • 24時間手続きが可能(メンテナンス時間除く)
  • アプリ専用投信なら購入時手数料無料

千葉銀行で投資信託をご利用の際にはぜひご活用ください。

「じっくり相談しながらご自身に合う資産運用を見つけたい。」

そんな方は、店頭窓口での専任担当者による、ご相談もいただけます。
土日祝日のご面談、平日夕刻のご面談にも対応する「コンサルティングプラザ」もご利用いただけます。

来店予約|千葉銀行

本コラムの内容は掲載日現在の情報です。
コラム内容を参考にする場合は、必ず出典元や関連情報により最新の情報を確認のうえでご活用ください。

アンケートへのご協力お願いします

掲載されている記事の満足度はいかがでしょうか?


アンケートへのご協力
ありがとうございました。

当社は、お客様によりよいサービスを提供するため、cookie(クッキー)を使用することがありますが、これにより個人を特定できる情報の収集を行えるものではなく、お客様のプライバシーを侵害することはございません。

  • 投資信託に関するご注意事項

    • 投資信託は預金ではなく、預金保険の対象ではありません。
    • 過去の運用実績は、将来の運用結果を約束するものではありません。
    • 投資信託は、株式、公社債などの値動きのある証券に投資しますので、基準価額は変動します。したがって、基準価額の下落により損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。また、外貨建て資産に投資するものは、この他に為替相場の変動等の影響により基準価額が変動するため、投資元本を割り込むことがあります。これらに伴うリスクは、ご投資家のみなさまご自身のご負担となります。
    • 投資信託に係る手数料としましては、ファンドにより異なりますが、ご投資家のみなさまに直接ご負担いただく費用としまして、当行所定のお申込手数料(お申込代金総額に対し最大3.3 %(税込))がかかるほか、一部のファンドは換金時に信託財産留保額(換金時の基準価額の最大1.0 %)がかかります。また、保有期間中には、信託財産で間接的にご負担いただく費用としまして、信託報酬(純資産総額に対し最大年率2.2%(税込))がかかるほか、組入有価証券の売買委託手数料や監査報酬等のその他の費用(運用状況等により変動するものであり、事前に料率、上限額等を表示することができません)がかかります。なお、当該手数料の合計額については、ご投資家のみなさまがファンドを保有される期間等に応じて異なりますので、表示することができません。
    • 投資信託をご購入の際は、契約締結前交付書面、投資信託説明書(交付目論見書)の内容を十分にお読みいただき、ファンドの内容を十分にご理解のうえお申込みください。
    • ※一部のファンドについては、運用実績に応じて成功報酬が別途かかることがあります。ただし、運用状況により変動するため、事前にその合計額は記載できません。

      商号等 株式会社 千葉銀行
      登録金融機関 関東財務局長(登金)第39号
      加入協会 日本証券業協会
      一般社団法人金融先物取引業協会

関連記事

人気の記事